クリプトスポリジウム

Cryptosporidium属原虫に分類される寄生虫です。コザクラインコに寄生するC. Avian genotypeⅢ、オカメインコに寄生するC. baileyiなどさまざまな種類がいます。糞便でショ糖浮遊法という検査にて写真のオオシストを検出します。大きさは5μm(0.005mm)とかなり小さい寄生虫です。

コザクラインコで時折保有していることがあります。コザクラインコのクリプトスポリジウムはコザクラインコ、ボタンインコ、ヤエザクラインコしか感染しません。オカメインコのクリプトスポリジウムは近年あまりみかけなくなりましたが、下痢をしている場合は注意です。コザクラインコは若齢では無症状、加齢とともに胃を痛めてしまうことで吐き気などの症状が出てきます。保有している場合は定期的なレントゲン検査で胃をチェック、症状に応じて胃腸薬が必要となります。

こちらは10歳のクリプトスポリジウム症のコザクラインコのレントゲン画像です。腺胃(赤矢印)、中間帯(緑矢印)、筋胃(青矢印)、すべて拡大してしまっています。吐き気の症状が強く、胃腸薬で症状を軽減しています。