高度鳥類医療

高度鳥類医療

鳥類医療は現在も進歩しています。
当院では先進的な医療の提供をするとともに、
まだ未解明な病気やその治療方法の探求にも奮闘しています。

Advanced avian medicine

高度鳥類医療とは

一般的な鳥類内科だけではなく、鳥類外科、鳥類腫瘍科といった特殊な鳥類医療があります。
当院では、鳥の獣医師として適切な知識や技術をもってそれら治療もおこなっています。

手術

小型鳥類に対応できる特殊な機器を揃えています。
※残念ながら現在当院では以下の手術は実施できません。

  • 精巣腫瘍摘出術
  • 大型鳥類の整形外科

抗がん治療

鳥の医療の発達とともにメガバクテリアなどの一般感染症が治療できるようになりました。鳥は比較的長寿の動物です。本来の寿命がまっとうできるようになってきた鳥類も腫瘍(がん)を罹患していることが増えてきました。また近年は若齢での腫瘍(がん)の発生もあり、遺伝的な背景や鳥種差による素因も疑っています。

Tumor

鳥が腫瘍(がん)に罹患してしまったら?

鳥の腫瘍(がん)はとても難しい病気です。進行速度にも大きな差があり、現在のその原因や病態の解明がされていないものが多いのが現状です。当院ではそんな鳥の腫瘍(がん)に対して、多くの経験や専門の知識をもって治療にあたっています。大切な鳥が罹患した腫瘍について考えるのは飼い主様にとってもつらいことです。困ったことがあれば専門の知識を有する獣医師に相談してください。

外科的摘出

腫瘍(がん)の根治には外科による完全摘出です。当院でも外科的摘出による根治が望める場合には摘出を試みます。

内科的抗がん治療

高難易度の外科的技術は一部の獣医師しか実施できない上、末期がんの場合は適応外となることもあります。
そんな中で検討できる治療方法の一つです。小型鳥類にも適応可能です。まだ知見の少ない治療方法ではありますが、より確立した治療方法にしたいと考えています。

腫瘍内局所投与

犬猫での抗がん剤投与による腫瘍治療は徐々に一般的になりつつあります。一方で、鳥類、特に小型鳥類では血管確保による静脈内への抗がん剤投与は現実的ではありません。そんな中、できる限り抗がん剤の副作用を少なく、かつ腫瘍へ局所的に効果が期待できる方法を選択し、実施を検討している方法があります。

※治療が適応できる腫瘍はすべてではありません。現在は体表に発生した腫瘍(尾脂腺腫瘍など)にのみ検討できる治療方法です。

抗がん剤経口投与

抗がん剤といえば副作用が怖いものです。そんな中、従来の抗がん剤と違って副作用のでにくい飲み薬タイプの抗がん剤での治療を検討します。多くの知見を集積し、小型鳥類にも適応できるようになりました。

※治療が適応できる腫瘍はすべてではありません。現在は一部の精巣腫瘍、卵管および卵巣腫瘍、血液がんなどに検討できる治療方法です。

Results of Activities

活動実績

臨床獣医師で情報を共有し、鳥類医療の発展のために励んでいます。

髙木 慎介

院長 髙木慎介

  • リン酸トセラニブ投与が奏効した生殖器由来腫瘤が疑われたブンチョウ(Lonchura oryzivora)の一例                                 (鳥類臨床研究会 第27回大会発表 2024年)←NEW!
  • 鳥類の生殖器腫瘍におけるリン酸トセラニブの臨床応用の検討             (鳥類臨床研究会 第27回大会発表 2024年)←NEW!
  • 右卵管腺癌が認められたオウム目鳥の2例
    (鳥類臨床研究会 第26回大会発表 2023年)
  • コザクラインコ(Agapornis roseicollis)における同種間輸血の適合性の検討
    (鳥類臨床研究会 第25回大会発表 2022年)
  • 一医院におけるセキセイインコ(Melopsittacus undulates)およびブンチョウ(Lonchura oryzivora)に寄生するトリコモナス症の発生
    (鳥類臨床研究会 第24回大会発表 2020年)
  • フェブキソスタット投与により高尿酸血症の改善が認められたオカメインコ(Nymphicus hollandicus)の1例
    (鳥類臨床研究会 第23回大会発表 2019年)
  • コザクラインコのクリプトスポリジウム症糞便検査法 抗原検出キット検討
    (獣医臨床寄生虫研究会 2011年)
  • コザクラインコのクリプトスポリジウム症糞便検査法
    (獣医学会 2011年)
  • 短報:コザクラインコ(Agapornis roseicollis)における同種間輸血の適合性の検討
    (鳥類臨床研究会報vol.28 2022年)

副院長 髙木真梨奈

  • 赤色尿酸を呈したブンチョウ(Lonchura oryzivora)の2症例
    (鳥類臨床研究会 第26回大会発表 2023年)
  • 難治性潰瘍の関連が疑われる左室内血栓が認められたオキナインコ(Myiopsitta monachus)の 1 例
    (鳥類臨床研究会 第25回大会発表 2022年)
  • 一医院におけるマメルリハインコ(Forpus coelestis)の疾病の発生傾向に関する調査
    (鳥類臨床研究会 第24回大会発表 2020年)
  • 鉄貯蔵病が疑われたマメルリハインコ(Forpus coelestis)の1例
    (鳥類臨床研究会 第24回大会発表 2020年)
  • 重度の脾腫がみられたセキセイインコ(Melopsittacus undulatus)の 1 例
    (鳥類臨床研究会 第23回大会発表 2019年)
  • 飼い鳥の脚部腫瘤の疫学調査および病理組織学的検索
    (鳥類臨床研究会 第22回大会発表 2018年)
  • 一医院における飼い鳥の雌性生殖器系腫瘤及び嚢胞摘出の手術成績及び予後調査 
    (鳥類臨床研究会 第21回大会発表 2017年)

院長のひとこと

院長のひとこと

鳥の病気にはまだ未解明なものがあります。
がんはなぜできてしまうのか、感染症への特効薬はないのか・・・
どうすればよいのか日々探求しています。

Aspiring hospitals

志をともにしている病院

たくさんの鳥を助けるため、志をともにしている病院です。
鳥類医療の発展のため、日々研鑽し合っています。

※本院や分院といった関係ではありません。カルテは連携していません。
当院から他院への転院や紹介には必要に応じて紹介状を作成します(別途費用や時間を要します)。
他院から当院への転院や紹介の場合にも、他院にて必要に応じて紹介状を作成するために別途費用や時間を要するかと思います。転院や紹介の場合には事前にご相談ください。ご理解のほどよろしくお願いします。
たかつき鳥の病院

たかつき鳥の病院

副院長が在籍していた病院です。関西でたくさんの鳥を助けようと志をともにしています。

横浜小鳥の病院

横浜小鳥の病院

院長、副院長が在籍していた病院です。羽鳥慎一のモーニングショーなどでお馴染みの海老沢和荘先生が院長の病院です。現在日本で最も高度な鳥類医療を提供しています。