胆嚢嚢腫

胆嚢は肝臓にて分泌された消化液(胆汁)を一時的に蓄えている器官です。鳥種によって胆嚢の有無があります。セキセイインコやコザクラインコは有していませんが、ブンチョウには胆嚢があります。オカメインコではあったりなかったり個体差があるようです。

ブンチョウの胆嚢嚢腫です。胆嚢で一時蓄えられた胆汁は胆嚢から排出されていきますが、胆管が狭窄してしまったりすることでおなかが膨れてしまうほど胆嚢が大きくなってしまいます。鳥の中でも皮膚がうすいブンチョウは腹部から体腔内で拡大した臓器が目視で確認できることがあります。細菌感染などが原因となることがありますが、多くの場合で原因は不明で先天的に胆管狭窄があるのかもしれません。トレピブトンなどを使用することで胆嚢からの胆汁排出を促しますが、なかなか良くならないことが多いです。体腔内にある周りの臓器を著しく圧迫してしまうほど胆嚢が大きくなってしまったり、胆嚢破裂による腹膜炎にて急変してしまうこともあります。犬猫と異なり、開腹して胆嚢を摘出する外科的処置がブンチョウなどのフィンチでは非常に難しく、現在は内科的に排出を試みるしかないのが現状です。