高尿酸血症はセキセイインコに多く認められると教科書にもありますが、近年では若齢のオカメインコでの発症を数多く経験しています。
アロプリノールは鳥類の腎疾患治療薬の中でエビデンスがしっかりしている薬でよく使用されています。しかし、多飲多尿があるだけで処方する薬ではありません。鳥類の多飲多尿の原因はさまざまで、その原因を特定し使用する必要があります。アロプリノールを使用するのは腎疾患の中でも高尿酸血症の時で、尿酸値が正常な場合にアロプリノールを使い続けることは尿酸値を過剰に低下させてしまうことにもつながります。また、アロプリノール正規量だけでは尿酸値を下げることがうまくいかない場合もあるため、使用時は適宜血液検査を実施することで尿酸値の変動をモニタリングすることが大切と考えています。
尿酸値の高い鳥の治療は難航することも少なくありません。なんとか尿酸値の低下を目指していければと思う日々です。経験的な使用にはなりますが、当院ではフェブキソスタット、ベンズブロマロン、プロベネシド、その他循環改善薬の併用を検討することもあります。