哺乳類と同様に、重要な臓器が欠損していたり、低形成(通常より小さかったり、機能低下していたり)である場合が鳥類にもあります。こちらはレントゲン検査にて左腎臓が不明瞭、右腎臓拡大があったオカメインコです。重度の脱水状態でした。血液検査で状態を把握し、脱水補正をメインとする治療を行い、はじめは状態改善できましたが、残念ながら助けることができませんでした。死後の病理解剖検査にて、左腎臓が欠損していることがわかりました。レントゲン検査にて右腎臓が拡大していたのは、欠損している右腎臓の分も左腎臓が機能を代償していたようでした。
臓器が欠損していることは生前に判別することは難しいです。血液検査やレントゲン検査にて欠損の可能性がある場合は、臓器の機能をサポートする治療が大切となります。
レントゲン検査:右前腎拡大(赤丸)、左腎臓不明瞭(青丸)