羽をかじってしまう(Feather chewing、Feather biting)、羽をぬいてしまう(Feather picking)、行動学的な疾患の総称です。自咬症と合わせて、毛引き症とも呼ぶことがあります。皮膚まではかじっていないのでエリザベスカラーを基本は装着しません。出血しているように見えることがありますが、新しい羽は羽軸に血管が通っているため、その新しい羽根をかじってしまうと血が出てしまうことになります。皮膚をかじって出血する自咬症との判別が重要です。
原因はさみしさ、ストレス、退屈、性的欲求不満などがあげられます。大きな出来事(引っ越し、大きな家具の搬入、放鳥時間の大幅な減少、新規の鳥やペットのお迎え、工事などによる大きな音が日常的にあるなど)が原因となることが多いです。
原因を特定し、それをなくす必要がありますが、原因がなくなっても習慣化されてしまった毛引きについてはその行動をなくすことが非常に難しいです。自咬症と違って、投薬の対象となることはあまりありません。行動療法が大切となりますが、治療期間は数カ月~数年単位に及んでしまうこともあります。